蜩についての一考察

 夕方になると、突然蜩が鳴き始めます。
 これはどういう訳なのか。
 昼間はもっぱらミンミンとかジージーとか他のが鳴いてます。
 蝉は何年も土の中にいて、地上に出てくると1週間かそこいらで死んでしまうのです。
 なんとも哀れだ。
 その地上に出てくるタイミングもやたらと複雑で、みんな一斉に蝉になっちゃうというのではないのです。
 いっぺんに生まれると、まとまって死んじゃうからね。

 そこで地上への出生の時をずらすのだ。
 そこがものすごく不思議なんです。
 まさに神の領域です。
 これは落語の宗論とは関係ありません。
 どっかで読みました。
 素数蝉というそうです。
 これだとバラバラな乱数になるので、つまり出生時期がダブらない。

 種の保存のためのとんでもない仕掛けなんだそうです。
 命はすごい。
 人間は万物の霊長だなんて言ってるけど、やってることはバカみたいですねえ。
 科学はもう人間に制御できないところまで来ちゃいました。
 原子力発電のゴミは最低でも10万年保管するのです。
 いったい、どこへ。

 なんも決まってない。
 プルサーマルなんていって永遠に循環すればいいなんて自画自賛してたのに、ちっともうまくいかないのだ。
 福島の除染ゴミはあっちこっちに押しつけあって、誰が引き受けるのやら…。
 最後は金目だなんて、アホなことを呟くのがいるから、どうにもならなくなっちゃいました。
 今日もどっか国有地の話が出てましたね。
 当然、反対するよ。

 いっそ国会議事堂の前でも掘って埋めたらいかが。
 飛行機は打ち落とされちゃうし、ガザではどんどん人が死んじゃうし…。
 いい話はありません。
 猫を殺したら次は人間だ。
 幇間腹ではいいところ、猫の次に一八のおなかめがけて鍼をうったくらいだけどな。

 ますます世の中は訳がわからん状態になるばかり。
 これなら素数蝉の方がずっと偉い。
 人間はそんなに先のことじゃなく、地上から消えちゃうかもしれないね。
 この調子だと、ノアの箱舟の可能性はありかもよ。

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