檜風呂とテレビ

 朝からあんまりあったかくなかったな。
 ちょっと日が出ると、まあまあです。
 でも曇ってしまい、だんだんと風が冷たくなりました。
 それでも今日は近くの温泉に出かけることにしておりました。
 どうも腰が痛い。
 やっぱり気温が下がってきたからね。

 奥様の実家に帰ると、毎日違う温泉に入りにいきます。
 料金もリーズナブルなのだ。
 しかるに、東京は高い。
 施設にも人件費にもお金がかかる。
 自分で掘ってみろといわれても、ちょっと無理だからね。
 あんまり文句は言いますまい。

 久しぶりです。
 車でそのまんま乗り付けられるから楽だけどね。
 気のせいか、お湯の温度が少し低かったです。
 外からの風も入ってくるから、お湯もきっとぬるくなるんでしょう。
 サウナにも入りました。
 体温とおんなじ湯加減の檜風呂には、なんとテレビがついてました。
 
 これには驚いたね。
 温泉に入ってまで、テレビは見たくないよ。
 よく自宅のお風呂にも据え付けている人がいるそうだけど、ぼくはごめんだな。
 どちらかといえば、自然をこよなく愛します。
 海なんか見えたら最高だね。
 人間のつくったものを、なんで裸になってまで見なくちゃならんのか。

 こういうのをニヒリズムというのです。
 なんとも悲しい性だ。
 経営者の感性を激しく疑いました。
 こんな調子じゃ、長くはもたんかも、
 最近は競争が激しいからね。
 あっちこっちに似たような施設がたくさんある。

 隣の市には、大変に人気のある温泉もあるのだよ。
 あっちは静かなもんだ。
 休憩室も広いしね。
 まあ、経営センスの問題でしょ。
 どこにでもテレビをつければいいというもんじゃない。

 あのなんとか殿下の奥さんの実家は学習院の官舎だったでしょ。
 あの人の家にはテレビがないというので、話題になりました。
 夜は退屈でしょという質問に対する答えがこれ。
 いいえ、家族で楽器を演奏して楽しんでおりますとのことでした。
 これには浅薄なる記者もギャフンだったな。
 家にテレビがないということは、それだけですごいことなんですよ。

 まあ、どうでもいいか。
 明日ものんびりいたします。
 まだ腰が痛いよ。

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