奈良まほろば行

 日曜日の朝早く起きて新幹線に飛び乗り、奈良まで行ってきました。
 今年でもうそろそろ最後にしようかなと思いつつ、やっぱり吉野の桜で大団円にしようかなと…。
 一番最初に行ったのは10年以上も前です。
 あれから年に二度づつでかけました。
 一人で自転車に乗り、市内を走り回ったのが最初でした。
 あの時はインパクトがあったな。

 雨に降られたりしながら、古墳を見てまわりました。
 そのうち、お寺だけでなく、飛鳥への旅を計画し、さらにやみつきに…。
 とにかく奥が深い。
 歴史と文学がこれだけ関わり合っている場所はありません。
 山の辺の道もよかった。

 市内での買い物も楽しかったし、夜の興福寺のたたずまいや、東大寺の裏手の桜もきれいだった。
 法隆寺の参道、薬師寺から唐招提寺までの道。
 いい意味での洗練されつくしていない、味わいがあったのです。
 京都とも違う、奈良の良さかな。
 しかし、ここ数年で奈良も随分かわりました。
 
 妙におしゃれになった分だけ、薄っぺらになりましたね。
 奈良町もかつてとは違う。
 それでいいんでしょう。
 それが時代の流れというものです。
 いつまでも和辻哲郎や亀井勝一郎の世の中じゃない。

 今年はそんなこんなで、今までいけなかったところへ足を伸ばしました。
 浄瑠璃寺とか白毫寺、聖林寺、談山神社。
 大神神社にも東大寺法華堂、新薬師寺にも行ってきました。
 今まで入ったことのない奈良国立博物館にも寄りました。
 白鳳時代の展覧会は見事だった。
 薬師寺の月光菩薩をあれだけ近くでみたのははじめてです。

 これでもう奈良とは、そろそろお別れかな。
 あとは吉野の桜をみればいいでしょう。
 室生寺にも、長谷寺にも行けましたからね。
 同じホテルに何度泊まったことか。
 
 あちこちを旅して回った中で最後まで飽きなかったのが、奈良です。
 そんなわけで、3泊の旅は味わい深いものでした。
 一人でいったのは一度だけ。
 あとはいつも奥様と一緒です。
 そういう意味でも話題の尽きることはありません。

 万葉にしろ、古事記にしろ、文学とあの土地は切ってもきれない関係にあります。
 今はいい思い出をたくさんくれた、あの地に感謝したい気持ちでいっぱいです。

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