なんとなく試験も近くなってまいりました。
範囲を全部終えなくちゃなりません。
神経の疲れる話だよ。
生徒はいろんなことをいってきます。
全部につきあうのは大変だけど、不安だけは取り除いてあげないとね。
「山月記』もいよいよ最終章まできました。
虎になった主人公、李徴の悲しみがわかるね。
しかし半分は自業自得なのです。
でもだから可哀想じゃないというのでもない。
そこが人間の持つ不思議な感情でもあります。
そこいらの微妙なところがわかってくれたかな。
こんなに長く一つの教材をやるのは初めてかしらん。
もっともそんなに授業時間を割いてる訳じゃないけどね。
たまには違う教材をやるのも楽しいです。
秋からは漱石の『こころ』もやります。
これはどういうことになるのやら。
まあ、楽しみだね。
ワクワクするというほどじゃないけれど…。
とにかく国語というのはヘンな科目です。
読めばわかると言われれば、そんな気もするしね。
しかし読んでもわからんと言われると、全くその通りだと思うのだ。
だからやっていられるのかもしれません。
まあ、暢気な話だよ。
今月の末には期末テストがあります。
成績も出さなくちゃならん。
3年の生徒は進路にも絡むしね。
気持ちはわかります。
昨今はなにをするにも、すぐに評定平均値を出せとなるからなあ。
ぼくらの頃は、あんなもの、ただの飾りでした。
あればよろしいという世界だったのだ。
かわれば変わるもんです。
世の中、いろいろとかまびすしいことばかりではありますが、まずは我が道を行くということなんでしょうね、きっと…。