久しぶりの学校

 何日ぶりですかね。
 随分と休んでました。
 たまには学校へ顔を出さなくちゃいかんというわけで、通勤の支度です。
 早くに起きて、準備万端というところかな。

 電車の中で観世榮夫の自伝を読み終わりました。
 面白いね。
 谷崎潤一郎の娘を奥さんにもらっていたなんて、ちっとも知りませんでした。
 木下順二の「子午線の祀り」の話が大変興味深かったです。
 なぜか、ぼくはこの芝居を2度見てます。
 
 滝沢修が最初は元気だったけど、2度目の時はもう亡くなる少し前でした。
 群読といわれる手法で、平家物語のような一節を、皆で読むようにうたいあげます。
 きれいだったな。
 まだ山本安英さんが生きていた。
 難しい役どころでした。

 最初に宇野重吉のナレーションが流れるのです。
 あの時はもう亡くなってたかな、たしか。
 いろんなことを思い出しました。

 その後、観世流に復帰するところがまたドラマチックです。
 兄の寿夫があちこちに病床から手紙を書き、弟の復帰を手助けしてくれました。
 しかし、その兄も他界。
 早稲田小劇場の鈴木忠志が演出した、ギリシャ悲劇は特筆に値するものでしょう。
 
 と、あれこれ懐かしい思いばかりで、この本を読み終わりました。
 考えてみると、ぼくはほんとうに芝居が好きなんですね。
 能だって、落語だって似たようなものなのかもしれない。
 子供の頃からずっと芝居をみていたのです。
 
 松竹文化演芸場で活躍した石井均一座。
 ここに伊東四朗がいたんだ。
 懐かしい。
 そういう子供の時の貯金が、今すごく役にたってます。
 ありがたいね、ほんとに。

 学校ではさてどうだったのか。
 それは明日もあるので、またの話だ。

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