野菜を買いに…

 不順な天候のせいで、野菜が高騰しております。
 スーパーではどんなに早く仕入れたにしても、やはりその日収穫したものという訳にはいきません。
 そこで、最近のトレンドは地場の野菜をすぐに売る産直販売所のようです。
 地方へ行くと、道の駅の脇でかなりのスペースをとって商いをしてます。
 なかには、村の道路にちょっとした小屋があって、代金はどうぞこの中へ、なんてのもあります。
 この前のところは、お金を入れると、するするどこやらへ落ちていく仕組みでした。
 なんとなくお賽銭の気分かな。

 そんなわけで、新鮮で安い野菜を買いにいきましょうと誘われました。
 つまり運転をしろというのです。
 仕方がない。
 でかけました。
 すごい人でしたね。
 入り口では長野のどこやら村で朝とったレタスを売ってました。 
 相場よりかなり安いそうです。
 
 昔、女子生徒が学校をやめたいといって、しばらく信州へ行ったことがありました。
 一日中、高原レタスやキャベツを収穫するアルバイトをしたそうです。
 ぼくのところへも宅急便で野菜を届けてくれました。
 半年ほどして、退学しましたけど、その後吉祥寺で一度会いました。
 元気そうでほっとしたのを覚えてます。
 今、どうしてるかな。

 感覚の鋭い生徒でした。
 そういう子にとっては、今は誠に生きにくい世の中なのかもしれません。
 ぼくが思うほど、案外そんなことを気にせず、暢気に楽しく暮らしている生徒ももちろんたくさんいます。
 むしろ、そっちの方が多いのかな。
 今日も池井戸潤の銀行小説を読んでいたら、とてもじゃないけどもたないねとしみじみ思いました。
 漫画ですけど、真実もある。

 そういう意味では、今の仕事でよかったのかもしれません。
 しかし時代との切っ先にいることは間違いない。
 とくにいろんな学校を経巡ってくると、あらゆる意味において、生徒の質の差を実感します。
 学力だけではありません。
 環境とでも言ったらいいのかな。
 同じ高校とはいうものの、あまりにも違います。
 それをなんと表現したらよいのやら。
 とにかくありとあらゆるものが違います。

 とかなんとか言ってるうちに、今日もだんだん暗くなってきました。
 夕方になると、寒くなるなあ。
 夏も終わりかね。
 そんなはずはないんですけど…。

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