砂漠を歩く…

Diary

 今日はずっと前から行きたいと思っていた砂漠を散策しました。
 といっても実際はそれほどでもなく、海岸が続いているという感じかな。
 実はこの海岸が安部公房の名作『砂の女』の舞台なのです。
 彼はこの場所に立って、あの小説のイメージを広げたとか。
 
 かつて何度も読みました。
 20世紀を代表する不条理文学です。
 『異邦人』『変身』なとど並ぶすごい作品です。
 もう少し生きていたら、ノーベル賞をとれたと思います。
 事実、そうした記録も公開されました。

 この小説は映画にもなりました。
 岸田今日子の演じるおどろおどろしい女の風貌が目の底に焼き付いています。
 武満徹の音楽もすごかった。
 
 しかし現実の砂浜はあっけらかんとしたものです。
 今日もビーチバレーをやっていたり、子供がはしゃいだりしてました。
 のどかなもんです。
 気温が低いせいか、あんまり人の姿はありませんでした。
 あれじゃ海の家は大打撃だな

 そこからてくてくと町に向かって歩いたものの、ついにダウン。
 というか、道が狭くて歩道もなく、それでも車がビュンビュン走ります。
 とてもじゃないけど、危なくて歩いていられません。
 仕方なく、メロンを販売しているお店の前で一服し、家に電話。
 車で迎えに来てもらいました。

 一度家に戻ってから今日も再び温泉へ。
 昨日の場所とは違って、今度は森の方へ向かいます。
 お湯は鉄分の多い茶褐色。
 実に気持ちがよろしい。
 露天風呂も広くて、風が心地よかったです。

 明日もどこかの温泉を目指すそうで、やっぱり東北は温泉天国だ。
 これが何よりの楽しみです。
 今日は裏の通りで納涼祭りもあるとか。
 しかし、涼しいこと、すずしいこと。
 これでむっとした暑さの東京へ舞い戻ったら、どうにもならんね。

 まあ、今しばらくはこの快適な気分を満喫しようじゃありませんか。
 車で走っていても四方が全部よく見えるという風景は、なかなか捨てたもんじゃないですぞ。

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