ワキから見る能世界

Diary

まだ吹いてます。
ものすごい風。
出かけたら、飛ばされそうになったよ。
今もごおごおと音をたててます。
どうなってるの。

桜のはなびらは完全になくなりました。
それなのに今日は入学式だ。
こういう年もあるんだな。
アルマーニの制服も泣いちゃうよ。

本を読んでました。
能の本です。
『ワキから見る能世界』安田登著。
ワキの役者からみた能の本質論だ。

シテに対して、ワキという役はあまりにも地味です。
最初に旅の僧だとかいって出てきて、そこでシテと出会います。
だいたいが亡くなった人の霊だ。
つまりワキにしか、見えない幻なのです。

ワキは分ける、分からせるを意味します。
他の人には見えない異世界が見える。
特殊な能力を持った人物なのだ。
「羽衣」に出てくる伯龍(はくりょう)という漁師にだけは、天女が見える。
そういう人物として、ワキは存在します。

あとは最終場面まで、ずっと座ったきり。
誠に不思議な役回りです。
しかしワキの役者の家に生まれた人は、一生シテにはなりません。
それだけ、奥の深い世界なんだろうな。

明日、ちょっと行ってきます。
久しぶりのお能だ。
楽しみです。
頭の中を一度きれいに洗ってもらってきます。

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