まことの花

Diary

昨日に比べて随分暑かったです。
それでも朝はのんびり寝ちゃいました。
目が覚めたのは7時半。
お休みですからね。
少しくらいの朝寝坊はいいんじゃないの。

いつものようにルーティンワークをこなします。
メダカにエサをやらなくちゃね。
食事を終えて自室に戻り、いろいろと用事を片付けます。
その後は読書かな。

先日読み始めた梅若六郎著『まことの花』を読了しました。
いまから10年ほど前に書かれたものですけど、この世界の厳しさをしみじみと感じますね。
どれほど自分がいい気になって稽古していたのか。
あるいは舞台に立っていたのか。

そのことが今になってみるとよくわかるとあります。
むしろ悔やまれると言った方がいいのかな。
時分の花と呼ばれる若い時の魅力はやがて消えます。
まことの花は本当の芸を手にしたものにしか咲かない花です。

しかしつかんだと思った瞬間にこぼれていく。
永遠のテーマです。

多くの先輩たちの姿をみて、日々研鑽を積む。
それしかないんでしょう。
道はどこまでも遠く、門は狭いということかな。

先日も薪能でこの人の謡いを聞きました。
観世寿夫に対する敬愛は並々のものではありません。
ぼくも寿夫師の能を見たかった。
彼の存在を知った時には、もう亡くなっていました。
無念です。

冥の会での活躍ぶりは、その後知りました。
芸はその人一代限りのものです。
だから伝えなければ…。
しかしその難しいこと。

間は魔に通ずる。
おそらく生まれついた時に、先験的に宿るものなのでしょう。
今はそんな気がします。

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