西岡たかしなんていう歌手の名前を知っている人はかなりの年齢です。
その昔、五つの赤い風船というグループを作って、フォークソングを歌ってました。
今日、なんとなく彼らのことを思い出したのです。
やっぱり歌詞ですかね。
あの「遠い世界に」という歌には、まだ希望があった。
だけどぼくたち若者がいるという最後のフレーズには、わずかに希望が残っていました。
今日、あんまり天気がいいので立川の昭和記念公園に行ってきました。
ここはいいね。
特に日本庭園が好きです。
実に手入れが行き届いていて、みごとだ。
その庭を眺めながら、なんとなく「遠い世界に」を口ずさんでました。
なぜかな。
大人がダメですね。
昨今は。
インチキ臭い話ばかりだ。
だけどぼくたち若者がいるなんて言ってた連中ですよ。
勿論、種類は違うとおもうけどね。
もう少しちゃんとしてもらいたいもんだ。
みっともないというか、情けない。
日本庭園の風景を眺めていると、この国に生まれた人の感性をしみじみと感じます。
その前に盆栽苑ですばらしいものばかり見たからかもしれません。
作為はある。
それは確かにあります。
しかしそれをどこかに隠す。
そのエネルギーにはひたすら敬服するよ。
この国の人はそうやって生きてきたはずだ。
それをどうも土足で踏みにじられちゃ、愉快じゃないね。
粋というのは、諦めるということと同義だとかつて九鬼周造は言いました。
まさに諦念の美学です。
しかしそれもこれもみんなどこかに吹き飛んでしまったのかも…。
今日の庭は静かでした。
大きな亀が甲羅を干してました。
いいね。
かつて遠い世界にを歌いましたよ。
放課後の教室で。
ギターを持っていってね。
いろんなところで歌った。
妙に懐かしいです。
あれから怖ろしいほどの時間がたちました。