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家でのんびり

Diary

 しておりました。今週の金曜日は出勤しなくてよい日なのです。やれやれ、ありがたい。
 午前中はそれでもあっちを拭け、こっちの掃除をしろというので、はいはいと言われるままに奮闘いたしました。
 一段落してから、ちょっとぼんやり。
 ついでに「茶の湯」のお稽古。

 あの噺の中に出てくる「椋の皮」っていうのはどんなもんなんですかね。
 「青黄な粉」の方はなんとなく連想できるんだけど、どうも椋の方はね。
 奥様に言わせると、最後のオチがよくわかんないそうです。
 ぼくは出色だと思うんだけどなあ。
 暇な人がいらしたら、一度聞いてみてください。

 奥様はそれから程なくしておでかけです。
 それではというわけで、ほくは安藤忠雄の『住宅』という去年出版された本を読みました。おもしろかった。
 最初の頃からの話なので、知ってるところもあったけど、特に施主の談話が愉快だったな。
 そんな予算じゃ無理だとか、お風呂なんか我慢してくれとか言われて、みんなドギマギ。
 安藤という人は、本当に頑固だなあ。

 それくらいじゃないと、あんなにいい仕事はできないんでしょう。
 今日の新聞にもベネチア・ビエンナーレ国際建築展の話が載ってました。
 なんでも日本館が最高賞にあたる金獅子賞をとったとか。
 建築っていうのは、ほんとに創造的で、面白い仕事だと思うね。
 だいたい施工会社は設計士なんかバカにしてるんですよ。
 現場を知らないからね。
 ところが安藤さんは毎日顔を出して、細かい指示をするもんだから、逆に施工会社が真剣になっちゃうそうです。
 侮れないというやつかな。

 人間、頑固も大事だね。
 夕方からちょっとお外へ。
 まだむしむしするね。

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