奈良へ行ってきました

Diary

 去年の今頃は京都で桜をたくさん見ました。
 さて今年はどうしようということで、今まで行ったことのない山辺の道を散策しようということになったのです。
 全部歩いたら半日ではすみません。
 7~8時間はかかります。
 とてもそこまでのパワーはないので、せめて半分にしようということになりました。
 奈良から桜井までの電車はたったの2両連結です。
 途中の駅はほとんど無人。
 駅前にはお店が1軒もありません。
 おそばやさんもコンビニもないのです。
 みんなどうやって暮らしてるのかなあ。

 さて三輪の駅から大神(おおみわ)神社まで。
 三輪山の裾野には万葉人たちの足跡がたくさんありました。
 とにかく神社が多い。
 三輪山そのものがご神体という檜原神社の前の茶店に腰掛けて、わらびもちをいただいていると、うぐいすの声。
 桜が満開です。
 遙かふもとの方に町が見えます。
 神主さんが、ご神体の山に向かって祝詞を捧げています。
 敬虔な気持ちになりますね。
 こういう場所が昔の人の心の中にはあったのです。

 大和は国のまほろば、たたなずく青垣山ごもれる大和しうるはし…

 まさにそのままの構図が目の前にひろがりました。
 三輪山の裾野にひろがるみごとな光景です。
 小林秀雄の書いた、山辺の道という書の道標がよかったな。
 
 その後、天理にも訪れました。
 以前から天理教の本部には一度行ってみたかったのです。
 あまりの規模にただ唖然としましたね。
 いい勉強になりました。

 2日目は朝、唐招提寺に行きました。
 4月最初の日のせいなのか、境内には誰もいません。
 しんと静まりかえっています。
 盧舎那仏、千手観音立像、薬師如来立像。
 しばらくぼんやりしちゃいました。
 何度も来てますけど、今回はほんとに静かでした。
 鑑真和上のお身代わり座像も拝見できました。そして奥の御廟がまたいいですね。
 あの苔の庭。

 そこから薬師寺まで歩き、大極殿から光明皇后の建てられた法華寺へ。
 ここは2度目ですけど、あの十一面観音は静かでいい仏様です。
 さらに東大寺へ。
 今年は三月堂の不空羂索観音をはじめて拝見できました。
 二月堂のさらに上までのぼって市内を一望。
 2日間で4万歩以上歩きました。
 ほんと、くたくたになりました。

 市内も随分散策して、興福寺からJR奈良まで何度も往復。
 とにかく明日はのんびりと休ませてもらいます。
 今年もきれいな桜をたくさん見られました。
 ぼくはほんとに幸せ者です…。
 あとは吉野の桜かな。

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