今日も谷崎潤一郎の小説を読みました。
過去に何度も読んでいるものの、その度に新しいのです。
驚きますね。
今日は『蘆刈』です。
この話は実に幻想的です。
夢の世界を彷徨っているかのようです。
冒頭はごく普通の手記だと思っていると、突然話が展開します。
水無瀬川の中州に降りたったところからは、もう現実ではありません。
どうしてこういう筆致で文が書けるのか。
長い修練が必要なんでしょうね。
ちょっと真似のしようがない。
悔しいですけと、仕方がありません。
男1人と女2人が登場します。
男と女は夫婦で、そこに女の姉がいるという構図です。
蘆刈伝説を上手く使って、谷崎の世界をそこに現出しています。
またしばらくしたら読みます。