4時間目。
一つ隣の席から不思議な音がします。
どうもパソコンで何かをご覧になっているようです。
なんですか。
授業で使う「附子」を見てるんですよ。
どうも狂言の鑑賞中らしいのです。
そこから雅楽、能と話が続き、最後は落語。
とにかくお好きなのです。
次から次へと話題がひろがり、ぼくも嫌いじゃないもんですから。
先日ご披露した噺の中身から、さらには喬太郎の「転失気」の演出についてまで。
息子さんが大変に気にいっておられるそうな。
いわゆる定番の「転失気」とはだいぶ違いますのでね。
小坊主、珍念の描き方についてもあれやこれや。
あっという間に時間が過ぎてしまいました。
人間、好きなことをやってる時は、なんともやめられないもんだ。
誤解なきよう。
いつも雑談ばかりしているわけではございません。
毎日1題か2題ぐらいは、大学の入試問題にも目を通しています。
今日のはいい文章でした。
全部記述式で、難問ばかりですけど、味わいがある。
酔いしれました。
石原吉郎がシベリアに抑留された時の様子を描いた小説と、大庭みな子の文学論です。
どちらも受験問題とは思えない水準の高さ。
解答をただ選ぶだけじゃない。
数百字ずつ、綴っていくのです。
こういう試験を出せる大学は残念ながら多くはない。
そう、しみじみと思いました。
毎日、いろんな経験をさせてもらっています。
今日はテプラの印刷もはじめてやりました。
面白かったよ。