みかづき

Diary

2日間かけて、森絵都の『みかづき』を読みました。
塾というものの草創期から今日までの様子。
ストーリーの根幹をなす大島一族のそれぞれの物語。
最後まで飽きずに、一気に読んだよ。

面白かった。
よく取材してある。
それだけでも大変だったと思います。
教育という言葉はよく使われるけど、その中身は人によって違う。

まさか少子化の波がこれほどにものすごいとは…。
復習塾がいつの間にか受験のための塾へ。自社ビル。大型化…。
貧困家庭の子供の学習を支えるNPOの立ち上げ。
ストーリーはめまぐるしく変化していきます。

その間に大島ファミリーの娘、孫たちにも劇的な変化が…。
詳しいあらすじをいくら書いても仕方がないかな。
子供たちは学びたがり、新しい知識に目を輝かせます。
ところが大人がよくないね。
ゆとりを与えてみたり、カリキュラムを複雑にしてみたり…。

いつも理不尽で厄介な思惑にとらわれてばかりです。
塾相互のバトルも予想以上に醜い。
しかしどんな時にも深い理解を示す人もいる。
それがこの物語の救いですかね。

太陽にはなれなくても、月にはなろう。
そう願って始めた小さな勉強塾から物語は、次々と展開していきます。
さて、教育とはなんぞや。

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