昼前に水道橋へでかけました。
今日は若手能楽師の研究会でした。
演目は以前他で見たことのある「俊成忠度」。
歌の道に執心した忠度の霊が俊成に哀願する場面はいいね。
行き暮れて木の下蔭を宿とせば花や今宵の主ならまし
和歌の六義を語り合ううち、霊の苦しみはやがて静まります。
そして、苦しみから抜け出て、もう一つ歌を詠むのだ。
さざ波や志賀の都は荒れにしを昔ながらの山桜かな
哀しい話です。
自分の名前を朝敵であるが故に残せなかった人の執念とでも言えばいいのかしらん。
笛と鼓の音がなんとも心地よいね。
そしてあの謡の響き。
さて夜はお稽古会。
ぐっとこちらはくだけて、夫婦のじゃれあいとでもいえばいいのかも。
しかし、思わず愉快になる。
このあたりが落語の真骨頂かな。
しばらくお稽古を続けるといたしましょ。
怪談噺もいいけどね。
げらげらと笑わなくてもいいのです。
そういう意味じゃ、今稽古してる「あくび指南」なんか、やたらばかばかしくて楽しいな。
これぞ落語の醍醐味ですよ。