何者

Diary

浅井リョウのこの小説を読んだのはいつだったかな。
去年だったのか、今年にもう入っていたのか。
娘が家に置いていきました。
なんにも読むものがないので、手にした記憶があるね。

感想。
SNSを縦横無尽に使いこなさなくてはならんような、スマホ全盛の時代じゃなくてよかった。
こんなに複雑な人間関係では、くたびれるというのが最初の気分だったな。
友達同士、お互いの本音が全くみえない。
こんな風に、就活をするのは厭です。

幸い、ぼくは就活とは無縁でした。
出版社の試験はどこも一発勝負ばかり。
きっとコネ採用もあったんでしょう。
何社か、事前に挨拶には行きました。
ほんとにやる気なの、みたいな感じだったかな。

話を聞きにいった女性雑誌はそれから20年くらいして廃刊になり、その出版社はたしか潰れたんだったかも。
やっと新聞でみつけた求人に応募したのは、卒業式の2ヶ月後。
そんな時代でしたよ。
それでもたった2人の枠に150人ぐらい来たのだ。

雑誌の編集っていうのは結構人気があったんだな。
まあ、今でもあるのかもしれんけど…。
不思議となんとかなると思ってました。
なんであんなに強気だったのか、今でもわかりません。これは謎だ。
そんな思いをして入ったのに、1年半後には辞めちゃった。
もったいない話てす。

だから『何者』なんていう小説を読むと、頭がおかしくなる。
最近、映画も封切られたそうな。
作者の最新作には『何様』というのもあるらしいね。
これは近いうちに読んでみます。

とにかく息苦しいよ。
与太郎さんの生きていられた時代よ、ふたたびでしょ。
しみじみとそう思うね。

追伸。
平幹二朗が亡くなりましたね。
「タンゴ・冬の終わりに」はよかった。
あれは清水邦夫の傑作だよ。
蜷川さんとあっちでいつまでも仲良くね。

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