後妻打ち

Diary

 お盆休みです。
 故郷への大移動期間だと、テレビは連日叫んでます。
 本当にすごい車の量だ。
 40キロの渋滞だなんて言われると、それだけで寒気がするね。
 いつもなら、我が家も奥様の実家をめざして車に乗るところですけど…。
 ちょっといろいろありまして、少しずらすことになりました。

 そんなこんなで、毎日家におります。
 暑かったり、湿気があったり、涼しい風が吹いたりと誠にめまぐるしい。
 一日のうちでも、くるくる天気がかわります。
 風もすごく変化してます。
 だから、シャツを着たり脱いだり、ズボンをはいたり脱いだり。
 なんともせわしないね。

 今日は朝から「葵上」を見ました。
 詞章も全て印刷して、もう一度お勉強する気分かな。
 復習ですかね。
 その中に「後妻打ち」という表現が出てきました。
 これは「うわなりうち」と呼びます。

 江戸時代まであった習俗だそうです。
 先妻が後妻の家に乗り込んで、あれこれと壊したりするのだとか。
 すごい話ですね。
 元の旦那に恨みを言うのが筋だとおもいますけどね。
 それができない時代だったのかな。

 これがまさに「葵上」のテーマでもあるのです。
 そう言われてみれば、落語「天災」の最後の方に似たようなシーンがあります。
 なるほど、江戸の長屋にもこんな光景があったんだ。
 勉強になることばかりだよ。

 「われ世にありしいにしへは、雲上の花の宴、春の朝の御遊に慣れ、
 仙洞の紅葉の秋の夜は、月に戯れ色香に染み、華やかなりし身なれども、
 衰へぬれば朝顔の、日影待つ間の有様なり」
 
 六条の御息所の悲しみが目に見えるようですね。
 源氏を恨めない女は、正妻である葵上を憎むしかない。
 ここにも人の哀しみがみてとれます。
 なんと、重いテーマであることよ。
 愛の問題は永遠だなあ。

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