4日間で5万5千歩

Diary

 やっと先刻家に戻ってきました。
 3日の水曜日から4日間、京都、奈良へ桜見物に行ってきました。
 今回の目的はただ桜を堪能しようというものです。
 前回、哲学の道を歩いた時、あと一週間遅かったらと嘆き悲しんだもんですから、今回は満開の時を狙いました。
 おかげさまで、どこへ行っても桜がきれいだった。

 行ったその日は清水寺の夜間拝観というのに間に合いました。
 舞台から桜を見るのもいいもんですね。
 あの紅枝垂れ桜の色合いというのは、この世のものじゃあないな。
 妖艶そのものです。

 翌日は朝から快晴。哲学の道をずっと歩きました。
 桜が道をふさいでいるようでした。
 さらに霊鑑寺門跡の庭と椿を見て、南禅寺まで。
 その後は桜を見ながら、近代美術館で昼食をとり、平安神宮を訪れました。
 ここも今まではいつも空振りだったのです。
 もう少し後ならと係の人に慰めてもらったこともあります。
 それがそれが…。
 
 今回は庭園を思う存分に味わうことができました。
 谷崎潤一郎の『細雪』に登場するのがここの桜なのです。
 庭の美しさに酔いしれました。
 ここの桜を見たら、もう当分はいいな。
 それくらいきれいでした。
 枝垂れ桜のあの姿は一生の思い出です。
 出会えてよかった。

 その後、青蓮院へ。
 ここも静かです。
 八坂神社から祇園へ。

 3日目は、どうしても法隆寺が見たくて奈良へ。
 いいところですね。
 あの斑鳩の地は。
 気がいい。
 胸が開いていくようです。
 静かでした。
 個人であそこまで行くにはかなりの熱意がないとね。
 五重塔の塑像がよかった。
 金堂の釈迦三尊像がよかった。
 いつもは暗くてよく見えないのですが、春の光が堂内に満ちあふれてました。
 飛鳥大仏と同じお顔をなさってます。平安の仏とは全く違う。

 歩きました。なんたって気持ちがいい。
 2年前は法起寺の方まで夏の暑さの中を歩きました。
 今回は満開の桜の中を…。
 いい気持ちでした。
 こんなに桜が咲いている時に古都を訪れたのは初めてです。
 興福寺から東大寺へも歩きました。
 くたびれたけど、楽しかったです。
 毎日軽く1万歩をクリアし、2万歩になった日もありました。
 
 青丹よし 奈良の都は 咲く花の 匂うがごとく 今盛りなり

 いい旅ができました。明日は落語の本番です。できるかなあ。
 みんな、忘れちゃったよ。

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